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参考文献 公認心理師試験対策研究会 心理教科書 公認心理師 完全合格テキスト 心理学専門校ファイブアカデミー 2021年版 一発合格!公認心理師対策テキスト&予想問題集

重回帰分析

重回帰分析について
 
重回帰分析とは、2つ以上の予測変数から、1つの目的変数を予測する手法である。どちらも量的変数の場合に適用できる。例として、両親の身長から子どもの身長を予測するなどがある。
複数の予測変数Xが変化すると、目的変数Yの値がどのように変化するのかを、直線的な数式、重回帰式で表すことができる。
重回帰式は、Y=β1X1+β2X2+…βnXn+Cで表される。Yは目的変数で、各βは標準化偏回帰係数、各Xは予測変数、Cが定数である。このように、1つの目的変数は、複数の予測変数、標準化偏回帰係数、定数によって決まっている。
標準化偏回帰係数(β)は、予測変数の分散を一致にしたときの、予測変数の目的変数への影響力を示す指標である。標準化していない偏回帰係数は、予測変数間の変動の大きさの影響を受けてしまうため、予測変数間の相対的影響力を査定できない。そのため、標準化偏回帰係数を用いることで、予測変数間の影響力を比較することが可能になる。
相関係数は、標準偏回帰係数と予測変数の積である予測値が目的変数をどの程度説明しているのかの表している。
この重相関係数を2乗したものが、重決定係数である。重決定係数は、予測の精度を表す指標であり、0〜1の範囲をとり、大きいほど予測が正確ということである。
重回帰分析では、予測変数間に高い相関があると、結果が歪んでしまう多重共線性に注意が必要である。多重共線性の診断をVIFといい、一般にVIF>5、または2あると生じているとされている。対処法として、相関の高い変数の削除が必要となる。また、重回帰分析では量的変数しか適用できないが、性などの2水準の名義尺度の場合、予測変数に用いることができ、これをダミー変数という。
結果の書き方は、重決定係数は、F検定と同様で、R^2=重決定係数、F(主効果の自由値、誤差の自由値)=F値、p<有意確率で表す。標準化偏回帰係数の場合は、t検定と同様で、β=係数、t(自由値)=t値、p<有意確率で表す。